証拠を持ち出すことを忘れずに
夫婦で住んでいた家を出て別居をする場合には、証拠を持ち出すのを忘れないようにしましょう。別居後は、出て行ったほうは簡単には家に入れなくなり、証拠を取り出せなくなるからです。証拠とは、相手方の有責を証明するものだけではなく、現状の把握ができる書類なども含まれます。収入や共有財産がどれくらいあるのか、ローンはいくら残っているのかなどがわかる書類も立派な証拠となります。家を出てからこれらの証拠(書類等も含む)を集めるのは大変です。特に書類関係は、家を出る前に必ずコピーや写真を撮っておいてください。そして家を出る際は、それらを忘れずに持ち出します。もちろん、不貞・DVなどがあった場合はその証拠もです。意外と忘れがちなのが知人などの連絡先です。別居して住所が変わったことなどを連絡したり、いろいろ相談するために必要となります。調停などでは、相手方に証拠を出すようにいうことはできますが、争っている状況で相手方から証拠を提出してもらうことはむずかしいものです。たとえば、財産分与などでは、「これだけの財産がある」という証拠が必要となります。家にとどまった相手方がすべて隠さず提出してくれればいいのですが、もめているときにはなかなか提出してくれるものではありません。証拠は、時期やタイミングを逃さずに集め、保存し、忘れずに持っているようにしましょう。もし、別居前に何を持って出るのがよいのかがわからなかったり、証拠の収集などに悩んでしまう場合は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。