立ち張り
読んで字の如く「立ち張り」とは、立って張り込むことをいいます。現場によっては、車張込みできない場合があり、そのようなときには立ち張りでターゲットを監視するのです。立ち張りの極意は、ターゲットに怪しまれないようにすることです。上手いも下手もないです。で、ただひたすら立ち続けるのです。「立ちんぼ」とも呼ばれるこの立ち張り、とても苦しいのが周囲の冷ややかな目線です。道幅が狭くて人の多い住宅街、あるいはシティホテルのロビーなど、何時間も居続けた近隣住民や従業員に番が当たり、場合によっては住民を装ってマンション内に不法侵入しながら張り込むことだってあるのです。物音ひとつにビクッとしてしまい、とても心地ではありません。探偵やモラルの意識が強い探偵には、この立ち張りは相当にきついものになります。探偵を辞めていく人の一番の退職理由が、この立ち張りでの精神的苦痛であるともいわれているほどなのです。