行く着く先は天国か地獄か 予測不可能な意外な末路
「事実は小説よりも奇なり」と言われますが、二〇〇二年に探偵社を設立してから、約一万六千件もの「不倫調査」の相談を受けてまいり、その間、数多くの信じられない事案に接してきました。中でも印象的だったのは、不倫の発覚によってすべてを失い、名誉も人も社会的信頼も地に落ちてしまい、絶望の淵に立たされた人、一方、不倫の事実を受け入れ、逆に夫婦の理解が深まって円満になった人など、時折こちらの予想をはるかに上回る末路に遭遇しました。一口に「不倫」と言っても、男女の愛憎の複雑さは、答えのない迷路のようなものです。男と女の数だけ、千差万別。怒り、嫉妬、恨み、悲しみ、憤り……など、様々な感情が渦巻き、一つとして同じものはありませんでした。そこでまずは、私が今までに探偵の立場から目撃してきた、不倫をめぐる壮絶な末路の数々をご紹介したいと思います。