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浮気調査知識

探偵も驚いた! 超やり手妻の驚愕末路

探偵も驚いた! 超やり手妻の驚愕末路

依頼者は結婚前に航空会社の国際線に勤務していた、元CAのヒロコさん。初対面の時からハキハキとして、お話も非常に論理的。頭の回転の速い、仕事ができる女性だった。「調査はこの金額でお願いします。もし証拠が取れなくても、途中でストップしていただいて構いません。それ以上はする必要がないと、私は思っていますので」と、支払える金額を明示し、自分の意思をはっきり伝えてきた。かなり合理的な考えの持ち主だった。「私が自分で素人ながらリサーチしたところ、夫には半年前から愛人がいます。恐らく年齢は30歳前後かなと。なぜなら車に30代の女性に人気のミュージシャンのCDがありました。普段の夫の趣味ではないのでピンときたんです。この予想が当たれば、悔しいですが、私と同じくらいの年齢ということになりますね」と、自分なりに夫の愛人について調査も行い、根拠のある予想も立てている。しかも、感情を交えずに冷静な分析に終始していて、これには探偵も舌を巻くほどだった。今回の依頼者であるヒロコさんは冷静沈着で、取り乱した様子が微塵も感じられなかった。「この女性はただ者ではない」調査後に、私はそれをさらに納得することになった。――二カ月の調査の末に判明した事実――依頼者から不倫の証拠が取れる可能性が高い日時を教えてもらっていたので、ムダ打ちすることなく、取り掛かることができた。さらに調査の当日、「あと十分くらいで、夫が家を出ます。黒のポロシャツに、カーキ色の短パンを穿き、黒いクロックスの靴を履いています」と、依頼者からメールが入り、夫を特定するのもスムーズだった。夫が乗った電車に乗り、探偵二人は態勢で尾行した。二人は同じ車両に乗り、もう一人の探偵は隣の車両でマークし、夫の行動を目で追いかけ見逃さないようにするのである。やがて夫は途中のターミナル駅で電車を乗り換え、郊外の駅で降車。向かったのは、歩いて七〜八分のところにあるマンションだった。夫はエレベーターに乗り五階で降りた。恐らくこの階に愛人の部屋があると思われる。そして数時間後、夫が五階の一室、五〇三号室から出てきたのである。「じゃあね、また来週来るから」と、夫が玄関先から室内に向かって話すと、中からは……。「またね」と、愛人と思われる女性の声が聞こえた。落ち着いた声の印象から、ヒロコさんが予想したとおり、30歳前後の女性ではないかと探偵は推測したという。いずれにせよ、これで愛人宅は分かったが、部屋への出入りが確認できたのは夫一人である。部屋の中にいる愛人は姿を現していない。つまり、今回入手できたのは、夫がマンションの部屋を出入りする写真のみで、愛人との決定的な証拠となる写真を撮るにはもう少し調査を行う必要があった。数日後、調査結果を伝えたところ、ヒロコさんは終始、淡々とした様子で聞いていた。「今回、愛人宅は特定できましたが、証拠写真を撮るにはさらなる調査が必要です」と、説明したところ、彼女はすぐにこう答えた。「そうですか、今回はお世話になり、ありがとうございました。これで有利な条件で、夫と離婚できます」ヒロコさんは、最初に言っていた通り、調査を延長しなかった。一般的に不倫の証拠写真が撮れていないと、夫と離婚交渉するにはこちらの方が不利になってしまう。私は心配になってそのことを説明したのだが、彼女は首を横に振った。「大丈夫です。私に考えがありますから」自信満々の彼女にどんな秘策があったのか、私にはとても気になっていた。――ヒロコさんの選択――アフターケアとしてヒロコさんに連絡を入れたところ、こんなメールが届いたのである。「調査後も、いろいろ御指導いただき感謝しております。この度、無事、協議離婚が成立いたしました」そこには慰謝料・財産分与とも、満額以上を手に入れたと書かれていた。「夫はあたかも不倫の証拠写真が撮れているかのようにふるまい、離婚協議書を交わす際、慰謝料の金額を空欄にして、ここに書いてくれる金額によっては、私が持っている不倫の証拠をすべて差し上げますと迫ったのです」なんと彼女はまるでポーカーのように夫の腹を探りつつ、大胆な賭けに出たのだった。これが妻の用意周到に準備した駆け引きと知らず、夫はまんまと愚かにも、空欄に最初「2千万円」と書いた。しかし、夫は上場会社の執行役員を務め、年収は3千万円もある。有価証券もかなり所有していることをヒロコさんは知っていたので、こんなはした金で妥協するわけにはいかない。「結婚式で仲人を務めてくれたあなたの会社の会長に、この決定的な不倫の証拠を持って行ってもいいのよ。なんて言うかしらね……」ヒロコさんは、夫の社内での人間関係や出世欲を十二分に承知しており、そこがつけ目だった。本当は入手した証拠ではなかったが、さも重大な秘密を握っているように、ヒロコさんは巧みに言葉を並べていった。その話術でどんどん金額が吊り上がっていき、最後に夫は「5千万円」と書いたという。本当は証拠が取れていないことを知らずに……。夫は自らの対外的な信頼を守ろうと金額を上げていき、ヒロコさんは最終的に決定的な証拠を持っていないにもかかわらず、離婚に際して慰謝料と財産分与として、合計5千万円を手に円満離婚に成功したのである。夫は経済的に窮地に陥ったばかりか、彼の離婚の噂に愛人ありとの噂がまたたくまに流れ、それが原因かどうかは判然としないものの、スキャンダルに敏感な大手の上場企業だったことも手伝って、子会社へ出向させられてしまったのである。この案件から私は、証拠が弱くても、やり方によっては効果的に活用できる場合があるという点を学ぶことができた。しかし、これはあくまで特別な例である。通常の人には、言い逃れできない不貞の証拠をきっちり取ることをおススメしたい。