第3位:教師と保護者
不倫の実態を証拠づきで冷徹に突き止めるのが探偵の仕事だが、何も当事者に不幸になって欲しいとは思っていない。できれば、真実を知ることが、やり直しのきっかけになって欲しいと願っている。しかし、結果が癒しきれないほど深い傷を残し、修復を望むべくもない調査結果をもたらすことも少なくない。教師と教え子の保護者との不倫も、調査数でいえば、かなりの数に及ぶが、結果は悲劇そのものである。まず発覚した時点で学校やPTAの大問題として糾弾され、私学であれば即刻教師はクビ。不倫してしまった保護者の子女も、自主退学し転校を余儀なくされることが多い。こうした社会制裁が重い場合、離婚を回避することはまずかなわない。しかし、最も心に深い傷を負っているのは、不倫当事者に振り回される子どもたちだ。普段は世の中に迷惑をかけないようにと道徳を説く教師からばっさり裏切られ、親の肉欲の果ての不倫も、受け入れがたいショッキングな事実である。教師と親から二重に裏切られた気持ちはいかばかりであろうか。