別居する時の注意点
このように、離婚の意思が固まっている方にとって、別居は大きな一歩です。しかし、注意すべき点もあります。まず、正当な理由がないまま強引に家を飛び出して別居を始めることは、法廷上の離婚原因である「悪意の遺棄」と判断され、心証を悪くする可能性があります。そのため、別居するにあたっては、仮にパートナーに話し合いができると思っていなくても、「○○の理由で別居を考えている」という手紙を置いて家を出るなど、意思を示しておくことが望ましいでしょう。また、子どもがいる場合は、その監護や面会交流についても考慮する必要があります。裁判所は「子どもをしっかり面倒見られるか」という点を重視する傾向があり、親権を取りたい場合には、子どもと同居している方が有利です。さらに、可愛がっている犬や猫などのペットも、法的には財産分与の対象となりますが、夫婦双方が子どものように可愛がっている場合は、別居時に一緒に連れて出たほうがよいでしょう。