現状の尊重(継続性)
監護者の変更は、監護する親や学校や友人など、子どものそれまでの生活環境を一変させ、子どもに大きな精神的負担を与える可能性があるため、現在の子どもの養育監護環境が安定しており特段問題がないのであれば、現状の養育監護を継続することが子どもの福祉にとって望ましいという考え方です。ただし、親権者・監護権者を決定する前に監護していた者が有利となると、子どもを無理矢理連れ去るなどの違法行為を助長することにもなるため、違法な連れ去り行為は、親権者の適格性判断において、不利な事情として考慮されることになります。