いかに口止めするか
2025/09/05
無責任なことを言えば、人の口ほど信用できないものはありません。噂話だけが生きがいの主婦だっているのです。口止めを厳重にしてくれない限り、噂話は生き続けます。このケースは起こり得るのです。調査を隠す目的で自分を調べているという正直な設定を交えてみましょう。例えば、「ターゲット雇用調査をしている」「信用調査をしている」という正直な設定を交えてみましょう。この際、雇用調査や信用調査を語ると、依頼者の目的に沿っていることになります。肝心なのは、「一体誰が調べているのか」を特定されないことです。仮に話が伝わってしまった場合、依頼者であるターゲットに弟がいるとしたら、弟の金銭的問題で調査をやっている、という設定にしてしまえば、発注者の特定には至りません。また、話の途中で、「そう言えば」「ところで」と言って話題をそらします。ターゲットの話題に触れる仮の形をとるのです。そうすれば、調査しているようだという認識を持たせることができ、調査の目的がぼやかされるのです。
ターゲット本人と話をする
2025/09/05
聞き込みに限界もあります。どれだけ足を運び、工夫をしようが、聞き出せないものも出てきます。その場合に、あなたが直接ターゲットの話を聞きに行くこともあります。調査にこの場合法、関係のない近所の話を聞きに来たという設定のほうが、警戒心を和らげることができます。「そういえば、お宅様、いつ頃からこちらに住んでいるのですか?」「生まれは?」といった訪問理由は通用します。ある程度話を聞かせてもらったら、今度はターゲットに関する話題に切り替えるのです。「話のついでにお隣の○○さんは?」といった簡単な質問で構いません。すると、詳しい話を喋らせてくれるのです。前のページでも書いたように、ある日の前住人が、まさかこんな手の込んだことをして自分が調べられているとは夢にも思わないでしょう。目的のついでで世間話をしているのだと錯覚してしまうのです。
宅配業者になります
2025/09/05
ときに我々は、変装をしてまで聞き込みをすることがあります。ここでは所在調査を例挙げて、変装しながらの聞き込みを解説していきましょう。現在のターゲットは、実家に住民票を定めているケースが非常に多いのです。たまたま、別の場所に住んでいるものとして、ここでは簡単手に入る「宅配業者のユニホーム」を用います。ユニホームはネットオークションで簡単に手に入れることができます。代行引き品や本人確認が必須とされるような荷物とし、自作します。応対してくれた両親は「あ、代わりに渡しておく」と言うでしょう。これに対して「本人でないと突っぱねます」。続いて、「本人が不在で住んでいるのでしたら、送り先を教えて下さい」と強気に話を進めるのです。これで相手が住所を考える際に、思わず発言してしまうのです。あとでのことなどは知ったことではありません。さっさと退散するだけです。
ターゲットの前住所で聞き込みをする
2025/09/05
もっとも聞き込み相手の口が滑らかなのが、ターゲットの前住所の住民です。ターゲットと一度も接点を持ったことはありません。喋るという行為に対して抵抗感が薄いのです。聞き込み好奇心を持ってくれる人もいますし、ターゲットに話が漏れにくい分、我々も臆することなく聞き込みができます。
あえて悪口を言う
2025/09/05
他人の悪口が大好きな人は多くても、見知らぬ人に対して他人の悪口を喋ることには、誰しもが抵抗感を持つはずです。そりゃそうです。それを言い出すきっかけを与えてやるのが我々です。「別のご近所にいる〇〇さんはあまり評判がよろしくない様子で」などと言って話を振り、ほかの近所の人が話しているなら私も大丈夫だろうといった心理に誘導するのです。
偽名刺を用意する
2025/09/05
聞き込み調査になくてはならないアイテムのひとつが、偽の名刺です。マスコミ関係者、法律事務所、役所など様々な名刺を使い分けます。名刺に書かれる会社名、住所、電話番号もまったくのデタラメです。偽名刺を使えば、関係者や怪しい人物にも信頼されやすいのです。特に聞き込み相手がマスコミ関係の偽名刺は威力を発揮します。
偽名の使用
2025/09/05
基本的に我々が聞き込みの際に本名を名乗ることはありません。必ずといっていいほど偽名を使います。本名を名乗ることはできる限り、自分の情報を相手に伝えたくないといった合理的な理由からです。もっとも、探偵業界の昔なら完璧さを追求して、偽名は一つに統一していました。複数の偽名を使い分けていると、どんなところで、どの名前を使ったのか混乱してしまうからです。
聞き込みのテクニック
2025/09/05
皆さんも「聞き込み」という言葉は、一度くらいは耳にしたことがあるかと思います。刑事が関係者をしらみつぶしに当たり、ターゲットの情報を集めていく、というイメージでしょう。刑事の聞き込みこそが「警察手帳を提示して警察ですが」と前置きし、話を聞かせてもらうものです。門前払い方、探偵の聞き込みは違います。我々探偵の存在などは薄気味悪がられるだけで、門前払いも当たり前。それをどうにかして話を聞き出すのが、我々の仕事です。探偵という身分がダメならば、嘘をつくしかありません。身分を偽って「架空の話」を作り上げ、情報を盗んでいくのが我々の聞き込みです。
腰撮り
2025/09/05
「腰撮り」とは、カメラを自分の腰の部分で構え、ファインダーをのぞかずに撮影する方法をいいます。ファインダーをのぞくとどうしても撮影をしている姿勢が目立ってしまいます。そこで、ファインダーをのぞかず、液晶モニターを見ながら自分の体の一部にカメラを密着させて撮影するのです。この腰撮りは、自分自身でカメラを構えるときに最も多用される隠し撮り撮影方法のひとつです。つまり、カメラを自分の腰あたりで構え、シャッターを押すのです。なかには、シャツの裾を少しだけ開け、ポケットにカメラを突っ込んでシャッターを切るといった隠し撮りもあります。腰撮りは、ある程度相手に接近しなければならず、被写体との距離が離れてしまえば不可能になります。そのため、アンカメラのような超小型カメラを使用することもあります。また、距離が離れてしまう場合は、コンパクトカメラでは限界がありますが、ビデオカメラはズームがきき、夜間でも液晶モニターを見ながら腰撮りが可能です。なお探偵の持つカメラは、目立たないように黒のテープやシールなどを貼付けていることが多く、カメラ本体が黒色でない場合は黒系の上着を着れば同化し、腰撮りではカメラが目立たなくなるというわけです。
目隠しが設置された駐車場を利用しよう
2025/09/05
ホテルのなかには、利用客のプライバシーを保護するためにカーテンやシャッターが設置されたタイプの駐車場があります。この手のホテルに入られてしまった場合、部屋の退出はおろか、車への乗り降りのシーンさえも撮れないに等しいです。車でホテルを利用する場合は、この手のホテルを利用するに越したことはありません。②助手席には乗るな!こういったホテルを利用しただけでは、まだ足りません。助手席にさえ乗っていなければ、誰と一緒にホテルに入ったのかを突きとめられることはまずないのです。たとえ助手席に座っていたとしても、車と車内の人間の姿越しに撮られてしまうからです。見にくい映像になってしまうとはいえ、うまく撮られてしまえば十分な証拠映像となります。
ホテルには時間差で出入りしよう
2025/09/05
これは徒歩尾行での対策になります。先に1人だけがホテルに入り、もう1人は少し時間をずらしてからホテルに入るというパターンです。同じようにすれば、ツーショットの出入りも撮影できず、ホテルからの退出の際にも立証できません。誰とホテルに入っていたのかも立証できないのです。
高速道路はゆっくり走ろう
2025/09/05
尾行をさせないためには、スピードを上げるほうが良策と思われるかもしれません。しかし、我々はスピードの速い車よりも、むしろ低速の車を尾行するほうが対応に困ることもあります。例えば、あなたの乗用車が高速道路を時速80キロで走ったとしましょう。高速道路では、100キロ前後で走るのが常識です。そんな車の直後をいつまでも追っている車など一台もありません。一台も……といっている中に、ぽつんと我々の車があるわけです。その状況は、一般車輌とはとてもいえません。クロロ走りの車が一台だけ。そんな不自然な状況を作り出してしまうのです。探偵以外の何者でもありません。運転慣れしている人ならすぐに気づくものです。